2023年から2024年へ 世界が平和になりますように
皆さまにとって、2023年はどんな年でしたか?今こうしている時にも、イスラエルにより長年占領されてきたパレスチナガザ地区では、ハマスとイスラエルの武力衝突によって猛烈な戦闘が続き、大切な命が奪われています。この2か月半の間に、安全であるはずの病院や避難所まで容赦なく攻撃され、飲料水や食料、医薬品は底をつき、わずか人口220万人というガザ地区で、2万人以上もの尊い命が奪われているということです。しかも、その半分近くが子どもだと報道されています。
映像にうつる子どもの「僕は何も悪いことしていない」と泣きながら訴える姿に、胸が締めつけられます。自らの目の前で、子どもを、親を、無惨に殺されてしまった人たちの苦しみや怒り、悲痛さは計り知れません。いつも辛い思いをするのは時の為政者ではなく、紛争を望まない、ふつうに当たり前に暮らしたい市民です。
また、ロシアによるウクライナ侵攻も、間もなく2年になろうとしていますが、終結の道筋が見えないまま、動員兵士として集められた未来ある多くの若者が命をおとしています。働き手がいなくなり経済に影響が出始めているとの報道もありますが、尊い命をかけてまで続ける国同士の争いに何の意義があるのでしょうか。
永続的な停戦に向けて、二度と戦争をしないと誓い、そのための不断の努力を続けるとした平和憲法をもつ国として、日本政府は、これまで中東と築いてきた良好な関係を国際的な人道支援に生かすべきです。
年の瀬にあらためて思います。経済格差や社会変動、文化の形成や政治体制などさまざまな要因を根底に、ガザ地区やウクライナだけでなく、世界では紛争や衝突が絶えません。いかなる理由があろうとも、たとえ当事者間でしか分からない問題だとしても、双方の市民の命を奪い、犠牲にするようなことは断じてあってはなりません。たとえ理想だといわれても世界平和をめざし、足元の日々の暮らしの中から相手を尊重し、困難を対話で解決していく力をつけていきたい。人に寛容でありたいと思います。
2024年、世界に平和が訪れますように。
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南天の赤い実。ナンテンが「難を転ずる」に通じ、縁起物として親しまれている。来年がよい年となりますように。