環境に配慮した農業を ~地域と都政をつないで
昨年5月に「みどりの食料システム戦略」が策定されました。2050年までに耕地面積に占める有機農業の面積を25%に拡大することや、化学合成農薬や化学肥料の使用を大幅に削減するなど、これまでにない目標が掲げられました。しかし、現状0.5%しかない有機農業をいかに拡大するのか具体策はなく、ゲノム編集やRNA農薬など遺伝子操作技術の活用は、有機農業とは大きくかけ離れ問題です。「みどり戦略」をきっかけに、持続可能で地域活性化につながる有機農業のあり方について考える必要があります。
国分寺市では、国分寺産農産物を「こくべジ」として地産地消をすすめ、環境保全型農業に取り組んでいます。有機農業を取り入れ、生業としての農業を成り立たせるには、生産者、消費者が魅力に感じ、畑丸ごと消費する政策が必要です。
国分寺市学校給食食材選定基準には、可能な限り地場産物を使用することが明記されています。食育を通して国分寺の農業を知っていくことはとても大切です。また、都内には給食に有機農産物を取り入れている学校もあります。水や大気、土壌などの自然を大事にする農業が私たち市民にどれほどの恩恵をもたらすのかを見える化し、農業者と共に価値を上げていくことが重要です。