どんな仕かけがあるのかとワクワクしながら、オープニングセレモニーに参加しました。 この雨デモ風デモハウスが建つのは、「緑の生命線」といわれる国分寺崖線、滄浪泉園の西側。東京都の「地球温暖化対策推進のための区市町村補助プログラム」を活用して、自然の力を最大限に活かした快適な家<エクセルギーハウス>の企画をNPO法人グリーンネックレスが小金井市に提案し、これを受けて小金井市が同プログラムに応募したことから始まったそうです。市民が参加する3回のワークショップを通じて基本構想を作成し、具体化にあたっては、市民、専門家、NPO、小金井市環境政策課で構成する準備会で検討を重ね、専門性の高い部分については、法政大学や東京都市大学、東京農工大学などの研究所と協力して進めているそうです。
さて、この雨デモ風デモハウスのすごいところ、それは、身近な自然エネルギーをそのまま使うということ! 一般的に「自然エネルギーを使う」というと、自然エネルギーを電気に変え、その力でエアコンや扇風機を動かし冷暖房する、というようなことを思い浮かべてしまいますが、そうではなく、自然エネルギーを電気やガスに変えるのではなく、そのまま冷暖房や給湯に使うというのです。特に、雨水の力を活用していることが大きな特色です。夏には、水が蒸発するときの気化熱を使って冷房し、冬には、空気より熱を約4倍ためられる性質を利用して太陽熱を貯めて暖房するというのです。天井や床下、壁を冷やしたり暖めることで、部屋を快適な温度、湿度にするしくみです。床下には、貯水タンクが設置されていました。
オープニングセレモニーが行われた9月18日(日)は、少し歩いただけでも汗が流れるような暑い日。案内してくださった方が、「部屋の中は自然の風だけ。体にもいいんだ」と繰り返し言われていたことが印象的でした。この雨デモ風デモハウスを運営する「雨デモ風デモライフラボ」では、環境負荷低減の効果を計測、実証し、改善しながら、併せて、新しいライフスタイルを検証するために、カフェの運営や研修、啓発の取り組みを進めていくとのことです。
今年3月に起きた福島第一原発の事故からも、原発はいつ制御不能になるかわからない機械であること、そして、たとえ廃炉にするにしても、相当な期間、燃料を冷やし続けなければならず、大変な作業になることが明らかです。今もなお、避難を強いられ、ふるさとを追われている方たちや放射能汚染の被害を直接受けている人たちを思うと本当に心が痛みます。野田首相は、国連の原子力安全に関する首脳級会合で演説し、安全規制を徹底しながら、必要な原発は今後も活用する意向を表明しています。私たち一人ひとりが、どのような未来を子どもたちに渡していくのか、そのためにどのような暮らしを選んでいくのか、問われていると思います。
9月の一般質問で、原子力に依存しないエネルギービジョンをもつことを提案しました。
大事なことは、市民が決める! 市民参加なくしてエネルギー問題の解決はないと思います。ぜひ、声をあげていきましょう。