実は、昨年の5月にも「山内れい子と行く おとなの社会科見学として訪ねた森です。その時は、事務局として、事前に現地を実踏し、当日ご案内いただく「東京・森の学校」の方々との打ち合わせを重ねたことを昨日のことのように思い出しました。
雨が降らないように祈りながらも雨天時用のコースも考えてはいましたが、当日は小雨。(実踏の時は、何と雪がまっていました。)足もとが悪いなかでの山歩きは参加者には大変だったと思いますが、新緑の季節でしたので、木々の緑が映えとても美しかったのです。
今回は、東京・生活者ネットワークの企画で、一参加者として楽しんできました。
森の入口で1年ぶりにお会いする池谷キワ子さん(林業家)の説明をおききし、ムササビの穴に再開。間伐や枝打ちなど、手入れのいき届いた森の中は、陽が優しく差し込み、多様な生き物のすみかになっています。しっかり木の根が張った森は、土砂崩れを防ぎ、水をたくわえます。お隣の荒れた森は、暗く、空気も蒸し暑い感じがしました。対象的な森を見ることで、あらためて、明るい豊かな森を作るためには、入念な手入れが必要だとわかりました。
多摩地域の森林面積は、山手線の線路の内側のおよそ8.4倍に相当するそうです。けれども、立木の値段は、40年前の約1/7になってしまい、林業では生計を立てられなくなっています。木材を適切な価格で使用することが必要です。
年輪で木の育った環境がわかるそうです。家を建てる時には、その土地で育った木を上手に使うといいとの話に「木は生きている」と納得。北側に育った木は、家の北側に、おひさまの光をいっぱい浴びて育った木は南側に使うといいそうです。とはいっても、とても高価な買い物にもかかわらず、案外、材のことまで考えている方は少ないのではないでしょうか。
森は、命を育む大切な場所です。まずは、森を知ることから一緒に始めませんか?